経理の仕事は「頭がおかしくなるほど辛い」って本当?
経理って、はっきり言って向き不向きがある仕事だと思います。
楽しめる人には楽しめるんですが、向いてない人にとっては、
それこそ頭がおかしくなりそうなほど辛い…と感じてしまう場面も多いでしょう。
特に、未経験で働き始めたばかりの方にはしんどいかもしれません。
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この記事の目次
経理は頭がおかしくなる?未経験者が辛い理由
↓経理で働いていて「こんなもん頭おかしくなるわ!」ってなりがちな理由としては以下。
- 繁忙期の業務量が多くて激務すぎる
- 逆に閑散期(ひまな時期)が暇すぎる
- 同じことの繰り返し…細かく反復するルーティン作業
- 会計・税務のスキルアップが常に求められる
- 間違いがあれば大事件何もないのが当たり前の仕事
- 上司や先輩と性格的に合わないと地獄
- 個人プレーが評価されにくい
- 他部署(特に営業)と仲悪くなりやすい
- 成績ノルマはないけど期限ノルマがある
- AIに仕事奪われるかも…と常に不安(2025年現在)
以下では、それぞれの内容について詳しく説明していきます。
1. 繁忙期の業務量が多くて激務すぎる
経理は、繁忙期(忙しい時期)と閑散期(ひまな時期)の業務量でかなり差がある仕事です。
経理の繁忙期は決算時期(決算日後の2ヶ月間)と、年末調整時期(毎年12月〜翌1月)ですね。
例えば、12月決算の会社では2月末までに決算をしないといけないので、1月〜2月末は繁忙期となります。
また、年末調整時期は全従業員の給与計算のまとめをします。
社員数が多い会社の場合、この時期は経理もかなり忙しくなることが多いですね。
この時期、膨大なデータを扱いながら、ミスのないように迅速に処理する必要があります。
経理担当者は、細心の注意を払いながら正確性を求められ、そのプレッシャーは計り知れません。
また、時間に追われる中での残業も避けられず、体力的にも精神的にも大きな負担となります。
2. 逆に閑散期(ひまな時期)が暇すぎる
逆に閑散期(ひまな時期)が訪れると、経理の仕事はかなり暇です。
この時期に時間を持て余し、何をしていいのかわからない…みたいな状態が続くと、自己肯定感が下がってしまう人も多いようです。
繁忙期の忙しさに慣れてしまった後、この閑散期の静けさは逆にストレスを感じさせる要因となることも。
暇な時間を有効に活用するために、新しいスキルを学んだり、業務の改善点を見つけたりすることが求められます。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
3. 同じことの繰り返し…細かく反復するルーティン作業
同じ作業を細かく繰り返すルーティン作業は、経理職において避けて通れない現実です。
日々の仕訳入力や帳簿の確認など、細かな作業が連続する中で、集中力を維持することが求められます。
このような反復作業は、時に頭おかしくなると感じることもあるかもしれません。
特に、単調な作業が続くと、精神的な疲労やストレスを感じることが増えます。
そこで、作業の効率化やタスクの優先順位付けを意識することが重要です。
適度な休憩を取り入れることで、心身のリフレッシュを図りましょう。
また、ルーティン作業においても、常に改善点を見つける姿勢が、業務の質を高める鍵となります。
このように、細かい反復作業を乗り越えるための工夫が、経理職での成功につながります。
4. 会計・税務のスキルアップが常に求められる
会計や税務の分野で働く経理職には、常にスキルアップが求められます。
特に会計基準や税制改正は頻繁に行われるため、最新情報を追い続けることが不可欠です。
このような変化に対応するためには、継続的な学習が重要です。
例えば、セミナーやオンライン講座を活用することで、新しい知識を効率よく得ることができます。
また、実務での経験を通じてスキルを磨くことも大切です。
さらに、資格取得を目指すことで、自身の専門性を高めることが可能です。
このような努力は、業務の質を向上させるだけでなく、キャリアアップにもつながります。
経理職は正確さと迅速さが求められるため、常にプレッシャーを感じることもありますが、スキルを磨くことで自信を持って業務に取り組むことができるでしょう。
5. 間違いがあれば大事件何もないのが当たり前の仕事
間違いがあれば大事件何もないのが当たり前の仕事において、経理は特に重要な役割を果たします。
経理職は、企業の財務状況を正確に把握し、適切な報告を行う責任があります。
ミスが許されない環境で、日々の業務が進められているため、プレッシャーが大きいです。
間違いが発生すると、企業全体に影響を及ぼす可能性があるため、細心の注意が求められます。
このような状況下で働く経理担当者は、常に高い集中力を維持しなければなりません。
何もないのが当たり前というのは、すべてが順調に進んでいることを意味しますが、それは経理担当者の努力と正確な業務遂行によって成り立っています。
経理の仕事は、見えないところで企業を支える重要な役割を担っているのです。
6. 上司や先輩と性格的に合わないと地獄
上司や先輩と性格的に合わないことは、経理の仕事において大きなストレス要因となります。
特に経理は正確性が求められるため、上司や先輩とのコミュニケーションが円滑でないと、業務に支障をきたすことがあります。
性格の不一致が原因で指示が曖昧になったり、フィードバックが少なかったりすると、業務の進行が遅れ、結果的に頭がおかしくなるような精神的負担を感じることも少なくありません。
さらに、経理の業務は一人で完結するものではなく、チームでの協力が不可欠です。
このため、周囲との信頼関係が築けないと、孤立感が強まり、仕事のやりがいを感じにくくなることも。
こうした状況を避けるためには、積極的にコミュニケーションを図り、誤解を解消する努力が必要です。
自分の意見をしっかり伝え、相手の考えも尊重することで、職場環境をより良いものにしていくことが求められます。
7. 個人プレーが評価されにくい
経理の仕事では個人プレーが評価されにくいと言われることがあります。
特にチームでの協力が重視されるため、個々の成果が目立ちにくいのです。
例えば、月次決算や年次決算などの業務では、正確さと迅速さが求められ、個人の創意工夫が発揮される場面は限られています。
このような環境では、個人の努力が埋もれてしまうことが多いのです。
また、経理業務はミスが許されないため、慎重さが求められますが、その反面、地道な作業が続くため、達成感を得にくい側面もあります。
さらに、経理部門は他部署との連携が必要不可欠で、特に営業部門との調整が求められます。
こうした背景から、経理の仕事は頭がおかしくなると感じる人もいるかもしれませんが、チーム全体での成果を重視する姿勢を持つことが重要です。
8. 他部署(特に営業)と仲悪くなりやすい
他部署、特に営業と経理が仲悪くなりやすい理由の一つに、業務の性質の違いがあります。
営業部門は売上を追求し、積極的に顧客と接する一方で、経理部門は数字の正確さを重視し、慎重な姿勢が求められます。
このため、営業が売上を伸ばすために多少のリスクを取ろうとする場面で、経理が慎重な対応を求めると、意見が対立することがあります。
また、営業が契約を急ぎたくても、経理が審査や書類の確認を優先することで、スムーズな進行が妨げられることも。
さらに、コミュニケーションの取り方や優先事項が異なるため、誤解が生じやすいのも事実です。
こうした背景から、両部署間の摩擦が生じやすくなるのです。
経理と営業が良好な関係を築くためには、互いの業務内容や目的を理解し、歩み寄る姿勢が大切です。
9. 成績ノルマはないけど期限ノルマがある
経理の仕事では期限ノルマが大きなプレッシャーとして存在します。
特に月末や決算期には、締め切りに追われることが多く、精神的な負担が増します。
こうした期間は、正確かつ迅速な作業が求められ、少しの遅れが大きな問題に発展することもあります。
経理職はミスが許されない職種であるため、常に集中力を保つ必要がありますが、それがストレスの原因となることも少なくありません。
また、他部署との連携も重要で、特に営業部門との調整がうまくいかないと、さらにプレッシャーがかかることがあります。
こうした状況が続くと、メンタルヘルスに影響を与えることもあるため、適切なストレス管理や効率的な作業方法の模索が必要です。
日々の業務をこなす中で、期限を守るためのスケジュール管理や、余裕を持った計画を立てることが、精神的な負担を軽減する鍵となります。
10. AIに仕事奪われるかも…と常に不安(2025年現在)
AIの進化により、経理業務が自動化される可能性が高まっています。
2025年現在、多くの経理担当者はAIに仕事を奪われるのではないかという不安を抱えています。
AIの導入は効率化を促進しますが、同時に人間のスキルセットの見直しが求められる状況です。
特に、AIが得意とするデータ処理や分析業務は、既に多くの企業で導入が進んでいます。
しかし、経理には人間ならではの判断力やコミュニケーション能力が必要な場面も多く、これらのスキルはAIでは代替できません。
経理担当者は、AIを活用して業務効率を上げつつ、自身の強みを活かした役割を見つけることが重要です。
技術の進化に柔軟に対応し、新たな価値を提供することで、AI時代におけるキャリアを築くことが可能です。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
経理職の仕事のストレスを軽減する方法
経理の仕事はミスが許されず、プレッシャーを感じやすい職種です。
↓しかし、以下のような工夫次第でストレスを減らすことができます。
- 今日やるタスクを決める(やらないことも決める)
- せっかく勉強するなら資格も取ろう
- 常に効率的な作業方法を模索すべし
- 計画スケジュールには余裕を持たせる
- 誰と働くか?は経理にとって重要な問題
こちらも順番に見ていきましょう。
1. 今日やるタスクを決める(やらないことも決める)
経理はやろうと思えばいくらでも仕事がある職種です。
基本的には1年に1回の決算をゴールに業務を進めていきますが、
そこに向かって、今のうちからやっておいた方が良いことはいくらでもある…みたいな感じですね。
そのため、今日やるタスクを決めることが大切。
これは、今日はやらないことを決めるという意味でもあります。
まず、毎朝その日のタスクをリストアップし、優先順位をつけましょう。
期限ノルマがある経理の現場では、優先順位を明確にすることが効率的な業務遂行に繋がります。
また、タスクを小さく分けることで達成感を得やすくなり、モチベーション維持にも役立ちますよ。
タスクをやり切ることで、達成感を味わい、次の仕事への意欲を高めましょう。
2. せっかく勉強するなら資格も取ろう
経理は会計や税務について自主的な勉強が求められる職種です。
基本的には日常の業務をこなすために勉強をしていきますが、せっかく勉強するなら、資格取得を目指すのが賢明です。
以下、ケース別におすすめの取得資格を紹介しますね。
簿記2級が基本。大手企業経理を目指すなら簿記1級を取ろう
簿記2級レベルはずっと経理として働いていくつもりがある人は必須でしょう。
大企業(上場企業)の経理職への転職を目指すような人は、簿記1級も視野に入れた方が良いです。
大企業経理では連結会計の知識が必須になるためです。
このあたりは簿記1級のテキストで重点的に学習する項目ですね。
国際企業で働くならTOEICとBATIC(英文経理)
また、国際的な企業で働く経理を目指すなら、
ビジネスにおける英語力を証明するTOEICや、BATIC(英文経理)の知識があるとより良いです。
難関資格としてUSCPA(米国公認会計士)などもありますが、こちらは働きながら目指すのはかなり難易度は高くなりますね。
経理から財務を目指すなら、ビジネス会計検定と中小企業診断士
あるいは、経理から財務への転職を目指す人もいるでしょう。
経理は決算書を「作る」職種ですが、財務は経理が作った決算書を「使う」職種です。
その場合はビジネス会計検定2級からスタートするのがおすすめ。
決算書を分析する知識が身につきます。
さらに知識を深めたい人は、中小企業診断士の勉強をするのが良いでしょう。
こちらはコンサル業界で働く人向けの難関資格(国家資格)ですが、会計や財務についてくわしい知識を身につけることができます。
独立できるレベルの会計税務知識をつけるなら税理士
独立も目指せるレベルのプロを目指したい人は、税理士試験に挑戦するのもおすすめです。
税理士試験は会計2科目(簿記論と財務諸表論)と、税法3科目(法人税法や消費税法、相続税法などから選択)のトータル5科目に合格すればOKな試験です。
税理士試験は科目合格制度(1回合格した科目は一生涯有効なルール)がありますから、例えば「1年に1科目・5年間で完全合格」といったかたちで、経理として働く社会人でも無理なく合格を目指すことができますよ。
難易度については、税理士試験科目「簿記論」で日商簿記1級プラスアルファぐらいのレベルです。
簿記の勉強がかなり進んでいる人なら、働きながらでも十分に狙える難易度と言えるでしょう。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
3. 常に効率的な作業方法を模索すべし
常に効率的な作業方法を模索することは、経理職でのストレス軽減に大きく寄与します。
まず、日々のルーティンを見直し、無駄な時間を削減することから始めましょう。
例えば、定型業務はテンプレート化し、作業手順を明確にすることで、作業スピードが向上します。
また、最新のテクノロジーを活用し、会計ソフトやクラウドサービスを導入することで、手作業のミスを減らし、正確性を高めることが可能です。
さらに、業務の優先順位を明確にし、重要度の高いタスクから取り組むことで、効率的に作業を進められます。
これにより、精神的な余裕が生まれ、プレッシャーに対する耐性も高まるでしょう。
効率化は一朝一夕には達成できませんが、日々の工夫と改善を続けることで、経理業務の負担を軽減し、より健全な働き方を実現することができます。
4. 計画スケジュールには余裕を持たせる
計画スケジュールに余裕を持たせることは、経理職のストレス軽減において非常に重要です。
特に繁忙期には業務量が急増し、ミスが許されないプレッシャーがかかります。
余裕を持たせることで、急なトラブルにも柔軟に対応でき、精神的な負担を軽減できます。
例えば、月次決算や年末調整の時期には、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを組むことが推奨されます。
これにより、業務の効率化が図れ、結果的にメンタルヘルスへの影響も軽減されます。
また、余裕を持つことで、スキルアップのための勉強時間も確保しやすくなります。
経理職は正確性が求められるため、計画的な時間管理が重要です。
適切なスケジュール管理は、長期的なキャリアにもプラスになります。
5. 誰と働くか?は経理にとって重要な問題
経理の仕事において、誰と働くかは非常に重要な問題です。
特に上司や先輩との人間関係は、日々の業務のストレスを大きく左右します。
相性が悪いと、仕事の負担が増し、精神的な疲労が蓄積されやすくなります。
また、チームワークが求められる場面が多い経理部門では、円滑なコミュニケーションが業務の効率に直結します。
さらに、他部署との関係も無視できません。
特に営業部門との連携がうまくいかないと、情報の共有が遅れ、業務に支障をきたすこともあります。
だからこそ、職場の人間関係を良好に保つための努力が欠かせません。
職場環境が整っていると、メンタルヘルスの維持にもつながり、結果的に経理 頭おかしくなる状況を避けることができます。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
経理に向いてる人、向いていない人の特徴とは?
経理の仕事には向いている人と向いていない人の特徴があります。
↓具体的には以下のような性格的特徴に注目すると良いでしょう。
- おっちょこちょいな人(確認ができないタイプ)は向いていない
- 陰キャでもいいけどコミュ障な人はやめたほうがいい
- 数学の得意不得意や理系文系はまったく関係ない
- 頑張っても報われない…が当たり前と思えるか
1. おっちょこちょいな人(確認ができないタイプ)は向いていない
おっちょこちょいというのは、より具体的に言うと「何か作業を完了する際に、最終確認をきっちりできていない」のが原因です。
残念ながらこの「おっちょこちょいなタイプの人」は経理職には向いていないです。
経理の仕事は正確性が求められるため、ミスが許されないからです。
特に確認ができないタイプの人は、細かい数字を扱う業務でのチェックが難しく、間違いが発生すると大きな問題に発展することがあります。
経理では、日々の仕訳や決算業務など、細かい作業を繰り返し行うため、注意力散漫な性格だと、どうしてもミスが増えてしまう傾向があります。
また、経理の業務は何もないのが当たり前とされるため、問題が発生しないように常に注意を払うことが求められます。
このため、細かいことに気を配れる人が向いている職種と言えるでしょう。
もし自分がこのタイプに当てはまると感じた場合、経理以外の職種を検討するのも一つの方法です。
2. 陰キャでもいいけどコミュ障な人はやめたほうがいい
経理はいわゆる「陰キャ」な性格でもOKです。
一方で、「コミュ障(人とのコミュニケーションそのものが苦痛に感じるタイプ)」な人は向いていません。
経理は、チームでの協力や他部署とのコミュニケーションが必須な職業です。
特に、正確な情報伝達が求められる場面が多く、誤解が生じると大きな問題に発展する可能性があります。
経理の仕事では、日常的に上司や同僚との会話や報告が必要です。
これらのコミュニケーションがスムーズに行えることが、仕事のストレスを軽減し、効率的に業務を遂行するための鍵となります。
もし自分がコミュ障だと感じる場合は、まずは小さなステップからコミュニケーションスキルを磨く努力をしてみてください。
たとえば、日常的に挨拶を心がけたり、メールでのやり取りを丁寧にすることから始めることができます。
これにより、経理職でも円滑に仕事を進めることができるようになるでしょう。
3. 数学の得意不得意や理系文系はまったく関係ない
経理の仕事において、数学の得意不得意や理系文系はまったく関係ありません。
足し算引き算、掛け算割り算がちゃんとできるなら何の問題もないです。
多くの人が経理=数学が得意な人向けと考えがちですが、実際には細かいデータ処理や正確性が求められるため、計算力よりも注意力や集中力が重視されます。
また、理系文系に関わらず、業務に必要な知識は業務を通じて身につけることができるため、特定の学問背景に依存することはありません。
むしろ、経理職ではコミュニケーション能力や問題解決能力など、業務を円滑に進めるためのスキルが重要です。
したがって、経理においては数学や学問分野に囚われず、自分の強みを活かして働くことが可能です。
4. 頑張っても報われない…が当たり前と思えるか
経理という職業は「何もミスがなくて当たり前」「もしミスが1件でもあったら大問題」みたいな職種です。
営業マンなどは、自分が契約とってきたらボーナスが出たりしますよね。
ですが、経理はこういうことがないです。
正直、「頑張っても報われない」と感じることの多い職種ですね。
経理の仕事は、自己満足を得るための方法を見つけることが不可欠です。
人から褒められないと悲しくなってしまうタイプは向いていません。
逆jに、自分の成長や、業務の効率化を追求するタイプの人は向いているでしょう。
まとめ
今回は、経理の仕事をやっていて「頭おかしくなる…」となりがちな理由について紹介しました。
経理は向き不向きのある職業です。
いろいろコツはありますが、向いていない職業をあえて選ぶ必要はありません。
逆に言うと、経理の仕事を始めてみて「これなら割とやれるかも」と感じている人は、経理向きな性格と言えるでしょう。
志望職種選びの参考にしてみてください。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスると辛い。
これから経理への転職を目指す方に、ひとつだけ知っておいていただきたいことがあります。
それは、経理という職種は「どういう会社に入社するか?」によって、働く環境がまったく違うことです。
↓例えば、この2つの求人を見てください。
(実際に募集されている経理求人です。募集地域だけ消してあります)
↑この2つはどちらも未経験OKの経理求人ですが、
年収が150万円も違います。
(上は年収250万円・下は年収400万円)
同じ未経験者なのに、入社する会社によって稼げる金額が1年間で150万円も違うんです。
(毎月のお給料で12万円ぐらいの差)
1つ目の求人に応募した人と、2つ目の求人に応募した人とでは、
1年後の貯金額に150万円も差がついてしまうってことですね。
2年後には300万円。
3年後には450万円の差です。
貯金450万円あったら国産の新車が余裕で買えますね。
中古ならベンツとかでも買えるかな。
(ご自分の好きなものに置き換えて「何が買えるか?」をイメージしてみてください)
同じ未経験者なのに、こんなふうに年収で大きな差がついてしまうなんて、なんだか不公平な気がしますよね。
なぜこうなってしまうのか?
↓実は、これにはちゃんと理由があるのです。
同じ経理未経験者なのに、年収で150万円も差がつく理由
経理の給料って、営業マンとかと違ってすべて固定給です。
成績によってボーナスが出たりとか、そういうことが基本的にありません。
良くいえば給料が安定している職種なんですが、
悪くいうと「個人プレーでのがんばり」がお給料に反映されにくい職種でもあるんですね。
これが何を意味するか?というと、
経理のお給料は、自分自身の能力にかかわらず、
「会社の業績」によってほぼ決まってしまうってことなんです。
会社の業績が良ければ、経理の給料もそれに合わせて高くなりますが、
会社の業績が悪いと、経理の給料はずっと低いままになってしまうんです。
同じ未経験者なのに、年収で150万円も差がついてしまう理由がこれです。
つまり、
会社の業績が良くて、今後もどんどん伸びていくホワイトな会社に入ることができたら、経理未経験者でも入社当初から高い年収を稼げます。
(例:上の年収400万円の経理求人)
一方で、業績の悪い斜陽産業のブラック企業に入ってしまうと、どんなに優秀な人でも、安いお給料しか稼げません。
(例:上の年収250万円の経理求人)
実際、能力的にとても優秀で、性格も真面目なのに、
業績の悪い会社に入ってしまったばっかりに「年収300万円もない…」みたいな状態で苦しんでるベテラン経理って、世の中にはたくさんいますからね。
↓まとめるとこうです。
- 業績の良いホワイトな会社に入社した経理。
(→最初から高い給料を稼げる) - 業績の悪いブラックな会社に入社した経理。
(→ベテランになっても安い給料…)
経理はどういう会社に入るか?が決定的に重要ってことですね。
もちろん、仕事ってお金だけではありませんが、同じ働くなら少しでもたくさんお金稼げる方が良いに決まってます。
同じ未経験者としてスタートラインに立っていても、
その時点ですでに大きな差がついてしまっている…って事態がありえることを、ぜひ理解しておいてください。
>>【スキルは不要】経理未経験者が業績の良いホワイト会社に入る方法
業績の悪いブラック会社は、職場の雰囲気も最悪…
あと、これも地味に重要なポイントなんですが、
経理の職場の雰囲気って会社の業績の「良い/悪い」によってガラッと変わったりします。
業績の悪い会社というのは、職場の雰囲気も最悪です。
みんな安い給料に不満を抱えながらしんどい仕事してるんでイライラしてますし、
業績悪い会社に限って、営業マンがやたらいばってたりしてて社員どうしがギスギスしてるんですよね。
先輩がろくに仕事を教えてくれず放置され、しかもミスをしたら怒られるとか、
お局(おつぼね)みたいなベテラン社員がいて、毎年新人を精神的に追い込んで退職させまくってるとか…。
↑こういう不毛で誰も幸せにならない働き方をしてる会社って、だいたい業績の悪い斜陽産業だったりするんです。
「貧すれば鈍する」なんてことわざもありますが、
お金がなくなってくると人間やることが低レベルになってくるものなんですね…。
この点、業績の良いホワイト会社は雰囲気がとても明るいです。
業績が良いと人材育成にかけるお金があるので、新人研修なども充実していることが多いですから、しっかりと業務知識を身につけた上で安心して現場に入っていくことができます。
未経験で入社する会社でどういう教育を受けたか?って、その後のキャリアに大きな影響を与えたりします。
未経験でよくない先輩の下に配属されて、悪い仕事のしかたを身につけてしまったら、その後に転職してもろくな評価をしてもらえなくなったりするんですね。
未経験の人ほど「どういう会社に入るか?」は重要であることを理解しておいてください。
業績の悪いブラック企業で働く経理はマジできつい
少しだけ想像してみてください。
↓あなたが未経験の新人として入社するなら、この2つの職場のどちらがいいでしょうか?
ブラックな職場…
- 年収250万円(月給約20万円)
- 新人研修なしでいきなり現場に配属され、右も左もわからない現場でアタフタしながら仕事を覚えていく…。
- みんなイライラしていて仕事を教えてくれない。教えてもらっていない仕事でミスをしたら激怒される。
- ベテランのお局が毎年新入社員をいびって退職に追い込み喜んでいる職場…。
- 部署どうし(特に経理部と営業部)の仲が悪く、年中不毛な争いをしていて疲弊する。
ホワイトな職場
- 年収400万円(月給約33万円)
- 給料高めなので余裕のある生活ができ、毎月10万円以上貯金できる。
- 経理としての新人研修をじっくり受けてから、安心して現場に出ることができる。
- 現場でも新人1人につき1名の教育担当者がついてくれ、一人前になるまでゼロから仕事を教えてもらえる。
- 人間関係がおだやかな職場で、尊敬できる上司や先輩に囲まれて働ける。
↑普通に考えて、選ぶなら給料高くて人間関係も良いホワイトな職場(年収400万円)ですよね。
もちろん、ホワイトな職場でも「仕事が楽ちん」なんてことはないですよ。
仕事に慣れるまではどんな職場でもしんどいことはたくさんあるものです。
ですが、同じ働くならお給料はちょっとでも高い方が良いに決まってるし、一緒に働く人たちとの人間関係もスムーズな方が絶対いいですよね。
何度もくりかえしになり恐縮ですが、経理は「どういう会社に入社するか?」によってその後の人生が大きく変わってしまうことをぜひ覚えておいてください。
未経験OKの経理求人はどこで探せば見つかるの?
ここからは、経理としてホワイト企業に入るには、具体的に何をどうしたら良いのか?について解説します。
結論から先に言ってしまうと、経理の転職は「どの転職サイトで求人探すか?」でほぼ決まることを知っておいてください。
学生時代の就活とかだと、
「とりあえずリクナビとかマイナビに登録して、
説明会のお知らせとかが来て、
参加したらその場で人事の人たちがていねいに勧誘してくれて、
その場でエントリーシートを書いて、
気づいたら面接に進んでいて…」
↑みたいな感じで、なんとなくの受け身でやっててもわりとスムーズに進んでいきますよね。
ですが、社会人の転職活動は、学生の就活とはかなり違います。
とにかく「ここいいかも!」思えるような会社を見つけるのが難しいんです。
特に経理の未経験者向け求人を見つけるのは難しい。
転職サイトで求人検索をかけても、
- 「経理の実務経験2年以上の方」
- 「年次決算業務の経験がある方」
- 「会計ソフト(弥生会計)を使った実務経験がある方」
↑など、実務経験者しか応募できない経理求人ばかり…で、
未経験者応募OKの求人はなかなか見つかりません。
(このタイミングで「やっぱり未経験者に経理は厳しいのか…」とあきらめてしまう人も多い)
なぜ、こうなってしまうのか?
これは、ほとんどのケースで使う転職サイトを間違えているのが原因です。
経理の求人を探すなら、経理専門の転職サイトを使わなくてはいけません。
↓転職サイトって、以下のようにいろんなところがあるんです。
「不動産業界専門・金融業界専門・コンサル業界専門」など業界に特化した転職サイトもありますし、
「年齢20代の人専門・35歳以上の実務経験者専門・ニートやフリーター支援専門」など年齢や属性に特化した転職サイト、
「営業職専門・エンジニア専門・法務職専門」など業種に特化した転職サイトもあります。
サイトによってターゲットにしている層がぜんぜん違うので、
あなたの属性や志望職種に合った転職サイトを選ぶ必要があるんです。
もし、自分に合っていない転職サイトを選んでしまうと、
本当は良い求人はたくさんあるのに「自分が応募できる求人は1件もないんだ…」なんて誤解をして落ち込むことにもなりかねません。
(これは非常にもったい無いです)
経理志望者におすすめの無料転職サイトはこの2つ
こういう悲しい事態を避けるためにも、
経理志望者は必ず経理専門の転職サイトを使うようにしましょう。
経理求人だけを集めて掲載している求人サイトなので、未経験者もOKなホワイト求人がたくさん見つかりますよ。
↓例えば、有名どころの経理転職サイトでいえば以下の2つがあります。
(いずれも無料サイトです)
- ヒュープロ(https://hupro-job.com/)
求人の「質」に徹底的にこだわっている経理専門転職サイト。
特に未経験者OKの経理求人が充実しています。未経験でも年収400万円(月給33万円)スタートの求人や、ていねいな新人研修を受けられる求人がたくさんあるので、ゼロから経理の実務経験を積みたい方はこちらがおすすめ。 - MSジャパン(https://www.jmsc.co.jp/)
経理専門転職サイトでは最大手のマンモス求人サイト(やや実務経験者むけ)
年収600万円の高待遇求人〜CFOクラスの経理求人まで、常時1万件以上の求人があります。たくさん経理求人を見てみたい方はこちら。
どの転職サイトを使うか?によって、見つかる求人の質はかなりちがってきます。
転職活動は一種の情報戦なので「情報を探す場所」をまちがえてしまうと致命的であることを知っておいてください。
コツは職種や業界に特化して転職サイトを使うこと。
経理の求人は、必ず経理専門の転職サイトで探すようにしましょう。
無料の年収診断など「転職支援ツール」をフル活用しよう
最近のトレンドとして、AIを活用した「転職支援ツール」が充実している転職サイトが増えています。
代表的なもので言えば年収診断ツールですね。
これまでの職歴や保有資格などから、自分の適正年収(あなたの職歴やスキルなら、本来これぐらいの年収を稼げるというデータ)を知ることができます。
実際に募集されている求人をもとにAIが分析してくれるので、かなり正確な金額を知ることができますよ。
↓MSジャパンの年収診断ツールはびっくりするほど金額が正確でした。無料なのでやってみる価値ありです。
【炎上しそうだけどあえて書きます】経理が転職にリクナビなんて使うな
転職サイトで求人探すとなると「学生時代の就活にも使ったし、なんとなくリクナビかな…」という感じでリクナビを使う人も多いでしょう。
確かに、リクナビは知名度ではNo.1の会社です。
テレビCMとかもたくさん出しているんで、安心感がありますよね。
ですが、すでに「経理という職種を目指す」と決めている人には、
私はリクナビはまずおすすめしません。
理由はシンプルで、登録されている求人の質が低いからです。
リクナビは「求人掲載数No.1」をかかげているだけあって、とにかくたくさんの数の求人があります。
しかし、その「質」をみると、専門サイトにはまったくかなわないといういうのが実際のところです。
なぜ、こうなるか?
その理由は、求人数を増やすことを重視している転職サイトの場合、企業側が求人を掲載するときの審査がゆるくなりがちだからです。
(そうしないと掲載求人数を確保できない)
求人掲載の審査がゆるいと、たとえばブラック企業がみたいなところも普通に求人を出せてしまいます。
未経験者の場合、ブラック求人を見分けるのがとても難しいのでリスクが高いのです。
転職サイトの内情をあんまり書くと炎上しそうなのでこれぐらいにしておきますが、
せっかく経理職という志望職種を見つけているのなら、経理の求人探しには経理専門の転職サイトを使いましょう。
転職サイトはいずれも無料で使えるものなので、使うなら専門サイト一択です。
(おまけ)最後の最後にお伝えしたいこと
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
私のブログにたどりついてくれたあなたに、最後にお伝えしたいことがあります。
それは「人間は、ゴールが具体的に見えていないとなかなか行動を起こせない」ということです。
世の中のほとんどの人は、
「仕事しんどいなあ」
「今の職場クソだなあ」
「さっさと辞めたいなあ」
と思いながらも、なんだかんだで現状維持を選んでしまいます。
みんな忙しいですからね。
ただ、そうやってモヤモヤした状態を続けていると、
なんとなく惰性で年齢30代後半・40代以上に突入してしまい、
「気づいたら応募できる求人がほとんどない。今の会社は大っ嫌いだけど、ここにしがみつくしかない…」
という状態になってしまうケースが非常に多いのです。
そういう人生も否定はしませんが、どうせなら楽しく働きたいし、お給料もたくさん稼げる方がいいですよね。
なかなか行動を起こせないのは、「何をどうしたら人生が変わるのか?」というゴールがぼんやりしてしまっているからです。
逆に言えば、「これをやれば人生が変わる」というゴールが明確になっていれば、ゴールにたどり着くために必要な行動をとれるようになるのです。
「今すぐは転職活動できない」という方へ
- いろいろ事情があって、今すぐは転職活動を始められない。
- 今の職場に不満はあるけど、なんだかんだで転職せずに残る可能性もある。
- とにかく生活のストレスが多くて、帰宅後や休日には何もする気が起きない…。
↑このブログ記事を読んでくださっている方の中には、現在こういう状態の人も多いでしょう。
転職活動なんて、はっきりいって無茶苦茶めんどくさいですよね。
特に、仕事しながら転職活動するのってめっちゃ大変。
仕事から疲れて家に帰ってきたら、パソコン開くのすらしんどい…と感じるのが当たり前です。
ですが、今すぐは転職活動できない人も、
経理専門転職サイトへの無料登録だけはやっておいた方が良いです。
日常のストレスや疲労が限界までたまってくると、
転職サイトに登録する気力すらなくなってしまうからです。
転職活動は、まずは転職サイトで求人検索して、世の中に出回っている仕事をいろいろ見てみることがスタート地点です。
その中からなんとなく気になった求人が見つかったら、
そのページを印刷したり、ブラウザでブックマーク保存したりしておきましょう。
これをやっておくだけでも「今の状態がどうしてもきつくなったら転職もある」という選択肢を持つことができます。
こうやってストレスと過労でどうしようもなくなる前に、転職という対抗策をとれるようにしておくことが大切。
転職サイトは誰でも無料で使えるものなので、使わない手はありません。
あなたには、思っているよりたくさんの選択肢が残されている
↓転職サイトに無料登録して希望年収や希望勤務地などを入力しておくと、
自分の職歴や保有資格にあった、採用される可能性が高い求人がメールで送られてきます。
自分で検索してたらまず選択肢には入れていなかっただろうけれど、
「よくみたらこれいいかも」と思えるような求人がチラホラ出てくると思います。
こういう求人も情報としてストックしておきましょう。
こうやって日常的に転職サイトをチェックするくせをつけておくと、
今の自分には思ったよりもたくさんの選択肢があることに気づくと思います。
最終的に転職するかどうかはわからなくても、
世の中から見たときの自分の価値や立ち位置を客観的に知ることにつながるので、メリットは非常に大きいですよ。
転職サイトは誰でも無料で使うことができます。
変な電話連絡がくるようなこともないですし、いつでも退会可能です。
経理として転職成功を目指す人は、経理専門の転職サイトをフル活用しましょう。
転職サイトは完全無料で使える最強の情報ツールです。
今すぐは転職活動を始められない人も、まずは情報収集から始めてみましょう。