経理の実務経験を積むには?
経理は実務経験が重視される職種なので「経験を積みたいのに積めない…」と悩んでいる未経験者はきっと多いでしょう。
この記事では、経理未経験者の方向けに転職活動のコツを解説しますので、参考にしてみてください。
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この記事の目次
経理の実務経験を積むには?未経験者も狙える6つの求人
↓経理未経験者も挑戦しやすい求人としては、以下の6つが挙げられます。
- 第二新卒むけの経理求人
- 中小企業の経理求人
- ベンチャー企業の経理求人
- 大手企業グループの子会社経理求人
- 会計事務所(税理士補助)の求人
- 経理事務派遣スタッフの求人
それぞれの求人の特徴をみていきましょう。
1. 第二新卒むけの経理求人
まずは第二新卒向けの経理未経験OK求人です。
大学を卒業してから3年以内の人は、第二新卒として転職活動することができます。
はっきり言ってこれは狙い目。
特に、財務状態に余裕のある中堅企業〜大手企業は第二新卒の採用に積極的です。
↓未経験OKで年収430万円〜など、かなり条件の良い求人がかなりたくさん見つかります。
なぜ、第二新卒は優遇されるのか?
なぜ、中堅〜大企業は第二新卒の採用に積極的なのか?
これは、新卒採用した人の一部に退職者が出たような場合に、
第二新卒で欠員を補充するケースが多いからです。
↓社会人として基本的なビジネスマナーが身についている第二新卒者は、教育研修にかかるコストが低いため、採用されやすいのです。
ただし、注意点もあります。
それは、第二新卒は「新卒に欠員がでたときの補充」として採用されることが多いため、欠員がうまった段階で求人が打ち切られてしまう点です。
つまり、早い者勝ちということですね。
条件の良い魅力的な企業が第二新卒求人を出していたら「とりあえずエントリーシートだけは出しておく」ぐらいのスピード感が必要かもしれません。
2025年現在、大手企業の第二新卒採用が増加中
↑こちらは2025年1月13日付の日経新聞の記事ですが、大企業を中心に第二新卒枠の採用が増えています。
(第二新卒とは、大学卒業後3年以内に転職する人のことです)
上記の日経の記事では三菱電機などの大手企業の採用担当者コメントが載っていましたが、新卒で採用されても仕事内容がマッチせず、離職する人は非常に増えているようですね。
そして、企業がこの枠を第二新卒者で埋めるケースが増えており、その数は2年間で倍増しているというのがこの記事の趣旨です。
第二新卒者はある程度の社会人経験があって、基本的なビジネスマナーを習得しているため、企業側にとっては研修や教育のコストが小さいというメリットがあるためです。
特に、経理という職種については、大手企業は「なるべくまっさらな若い人」で採用を埋める傾向があるので、第二新卒者は採用されやすいでしょう。
現在、第二新卒に該当する人は、大手企業経理の第二新卒求人を狙って転職活動を進めていくのは有力な選択肢といえます。
>>転職サイトで第二新卒向けの経理未経験求人を探してみる(無料)
2. 中小企業の経理求人
中小企業の経理求人も、未経験者が実務経験を積みやすい職場の選択肢です。
中小企業経理を大企業経理と比較した場合の特徴は、経理にまつわる幅広い実務経験を積むことができるという点です。
中小企業では経理担当者が少人数のためです。
↓具体的には、基本的な経理業務(経理の日時業務〜年次決算業務まで)に加えて、以下のような内容の実務経験を広く積める可能性が高いです。
- 給与計算など人事関連の業務
- 社会保険に関する業務
- 契約関連の法務業務
- 資金繰り表の作成業務
- 金融機関との融資交渉
- 税務調査への対応など
逆にいうと、大企業の経理では、担当職務が細かく分けられているため、中小企業の経理と比べて経験業務の幅がせまくなる傾向があります。
ゼネラリスト的に幅広い業務を経験できるのは、中小企業経理として実務経験を積む大きなメリットと言えますね。
大手企業に比べてライバルとなる同僚が少ないですから、出世コースにのって経理管理職になっていく人も多いです。
さらに、地元企業は、地域密着型の経営をしていることが多く、アットホームな職場環境で働ける点も魅力といえるでしょう。
3. ベンチャー企業の経理求人
ベンチャー企業の経理求人は、未経験者の採用を行うことが多いです。
理由としては、ベンチャー企業は求人を出してもなかなか応募者が集めることができないことが多いため、未経験者であっても採用せざるを得ないという事情があります。
ベンチャー企業は規模が小さい分、上で紹介した中小企業経理よりもさらに幅広い業務を担当する可能性が高いです。
その分だけ仕事はきついですが、実務スキルを短期間で身につけやすい環境が整っているといえるでしょう。
特に、急激な成長過程にあるベンチャー企業では、経理としての役割が重要視され、責任感を持って業務に取り組むことで、キャリアアップのチャンスも広がります。
ベンチャー企業での経験は、将来的なキャリア形成においても大きな武器となるでしょう。
4. 大手企業グループの子会社経理求人
大手企業グループの子会社経理求人は、未経験者にとって貴重なキャリアスタートの場となります。
これらの求人は、親会社の安定した基盤を持ちつつ、子会社特有の柔軟な業務環境を提供することが多いです。
未経験者にとっては、親会社からのサポートや研修制度を利用しながら、実務経験を積むことができる点が魅力です。
また、子会社では幅広い業務に携わる機会が多く、経理の基礎から応用までを実践的に学べる環境が整っています。
さらに、親会社のネットワークを活用することで、将来的なキャリアパスの選択肢も広がります。
例えば、他の子会社への異動や親会社への転籍の可能性もあり、長期的なキャリア形成に寄与します。
大手グループの子会社での経験は、転職市場での評価も高く、他社への転職時に有利に働くことが多いです。
このように、未経験者にとって大手企業グループの子会社経理求人は、安定と成長の両方を兼ね備えた魅力的な選択肢となります。
5. 会計事務所(税理士補助)の求人
会計事務所での税理士補助の求人は、未経験者でも実務経験を積む絶好のチャンスです。
多くの会計事務所は、税務申告や会計処理の基礎を学びたい人を歓迎しています。
特に、簿記検定2級以上を持っていると採用されやすくなります。
未経験者でも、やる気と学ぶ意欲があれば、多くのスキルを身につけることが可能です。
実際の業務では、税務申告書の作成補助や会計ソフトの操作、クライアントとの連絡調整などを担当します。
これらの経験は、将来的に税理士資格取得を目指す際にも大いに役立ちます。
また、会計事務所での経験は、経理職としてのキャリアアップにおいても大きなアドバンテージとなります。
中小企業やベンチャー企業、さらには大手企業の経理部門への転職時にも、実務経験が評価されることが多いです。
さらに、会計業務のデジタル化が進む中で、ITスキルの向上も求められています。
最新の会計ソフトやクラウドサービスの知識を身につけることで、経理職としての市場価値を高めることができるでしょう。
6. 経理事務派遣スタッフの求人
経理事務派遣スタッフの求人は、未経験から経理の実務経験を積むための良い選択肢です。
派遣スタッフとして働く場合、さまざまな企業や業界での経理業務に携わる機会が得られます。
これにより、幅広いスキルと知識を実際の業務を通じて習得できます。
特に、派遣会社が提供する研修プログラムを活用することで、必要なスキルを効率的に身につけることが可能です。
また、派遣の仕事は比較的柔軟な勤務形態を選べるため、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
さらに、派遣先での勤務実績が評価されれば、正社員登用のチャンスも広がります。
経理事務派遣の求人を探す際は、派遣会社の評判やサポート体制を確認し、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
経理業務の経験を積むことで、将来的なキャリアアップや転職市場での価値を高めることができるでしょう。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
そもそも「経理の実務経験」とはどこまでの仕事内容なのか?
「経理の実務経験」とは、以下の4つを指すことが多いです。
- 日次業務の経験
- 月次決算の経験
- 年次決算の経験
- その他の経験(給与計算や資金繰り関連など)
こちらも、順番に解説していきます。
1. 日次業務の経験
経理の実務経験を積むための第一歩として、日次業務の経験は非常に重要です。
日次業務とは、日々の取引を帳簿に記載し、正確な会計記録を維持することを指します。
この経験を積むことで、基本的な経理の流れを理解でき、次のステップへの基盤を築けます。
未経験者が日次業務の経験を得るには、地元の中小企業やベンチャー企業での経理職を狙うのが効果的です。
これらの企業は柔軟な体制を持ち、未経験者でも積極的に採用する場合があります。
また、派遣社員として経理事務のポジションを探すのも一つの方法です。
派遣会社を通じて、短期間で多様な企業の経理業務を経験できるため、実務スキルを効率的に向上させることが可能です。
さらに、日次業務の経験は、経理の基礎を学ぶだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力も養うことができます。
これらのスキルは、将来的にキャリアを広げるための重要な要素となるでしょう。
経理の世界で成功するためには、まずはこの日次業務の経験をしっかりと積み重ねることが大切です。
2. 月次決算の経験
月次決算の経験は、経理職としての基礎を築く上で非常に重要です。
月次決算とは、毎月の財務状況を正確に把握するために行う作業で、企業の経営判断に役立つ情報を提供します。
この経験を積むことで、財務諸表の作成や分析ができるようになり、経理としてのスキルが大幅に向上します。
未経験者が月次決算の経験を得るためには、まず基本的な簿記の知識が必要です。
簿記3級程度の資格を取得することで、仕訳や勘定科目の理解が深まり、実務に役立ちます。
また、地元の中小企業やベンチャー企業では、経理業務全般を担当することが多く、月次決算の実務経験を積む機会が豊富です。
派遣社員として働く場合も、月次決算のサポート業務を通じて経験を積むことができます。
さらに、税理士事務所での内勤スタッフとして働くことで、月次決算の知識だけでなく、税務に関する知識も身につけることが可能です。
このように多様な職場で経験を積むことで、経理職としての市場価値を高めることができるでしょう。
3. 年次決算の経験
経理職で重要なスキルの一つに年次決算の経験があります。
年次決算とは、企業の1年間の財務状況を整理し、貸借対照表や損益計算書を作成するプロセスです。
この作業は、企業の経営判断に直結するため、正確さとスピードが求められます。
未経験者がこのスキルを身につけるには、まず基礎的な簿記の知識を持つことが重要です。
簿記3級から始め、2級を目指すと良いでしょう。
実務経験を積むためには、経理事務の派遣や中小企業での経理職が狙い目です。
派遣では短期間で多様な業務を経験できるため、年次決算の一部に触れる機会が増えます。
また、地元の中小企業では、広範な業務を担当することが多く、年次決算に直接携わるチャンスがあるでしょう。
さらに、税理士事務所での内勤スタッフとして働くことも有効です。
ここでは、決算書の作成過程を間近で学べるため、実践的な知識が身につきます。
年次決算の経験は、経理職としての市場価値を高めるため、積極的にチャレンジしてみてください。
4. その他の経験
経理の実務経験を積むためには、資金繰り対策や税務調査対応、公認会計士による監査法人の監査対応など、幅広い業務に触れることが重要です。
資金繰り対策は企業の財務健全性を維持するための基本的なスキルで、キャッシュフローの管理や銀行との交渉力が求められます。
税務調査対応では、税法の知識を活かし、正確な帳簿管理と税務申告ができることが重要です。
これらの経験は、税理士事務所での勤務や中小企業での経理担当として携わることが可能です。
また、公認会計士による監査法人の監査対応は、企業の財務報告の透明性を確保するためのプロセスであり、監査基準に基づく資料準備やコミュニケーション能力が求められます。
これらの経験を積むことで、経理としてのスキルが向上し、将来的には経理部門のリーダーシップを担うポジションへのステップアップが期待できます。
さらに、これらの実務経験は転職市場での価値を高め、キャリアの選択肢を広げる役割を果たします。
経理職としての市場価値を向上させるためには、実務経験を積み重ねることが不可欠です。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスるとこんな辛いことになります…。
「未経験者が経理経験を積めない問題」とその対処法
↓未経験者が経理のキャリアをスタートさせるためのポイントとして、以下の3つが重要です。
- 経理は実務経験が何より重視される
- まずは経理の現場になんとかして潜り込み「実務経験者扱い」になることが重要
- 簿記2級取ってから就活スタート…では遅すぎる
以下、それぞれの内容について詳しく説明していきます。
経理は実務経験が何より重視される
経理職において、実務経験は非常に重要な要素です。
多くの企業では、簿記資格よりも実務経験を重視する傾向があります。
これは、実際の業務で求められるスキルや知識が、資格だけでは補えないことが理由です。
例えば、日々の仕訳入力や決算業務、税務対応などの具体的な業務を経験することで、理論だけでは得られない実践的なスキルが身につきます。
未経験から経理の実務経験を積むためには、地元の中小企業やベンチャー企業、さらには税理士事務所での求人に目を向けると良いでしょう。
これらの企業は、柔軟な働き方を提供していることが多く、経験を積むための良いステップとなります。
また、経理事務の派遣求人も未経験者にはおすすめです。
派遣として働くことで、さまざまな企業の経理業務を経験できるため、スキルアップの機会が広がります。
実務経験を積む際には、積極的に業務に取り組む姿勢が大切です。
新しい業務に挑戦する意欲を持ち、先輩や上司に質問することで、より深い理解とスキルの向上が期待できます。
将来的なキャリアアップを見据えて、経理の実務経験を積むことは、経理職としての市場価値を高める重要なステップです。
まずは経理の現場になんとかして潜り込み「実務経験者扱い」になることが重要
経理の実務経験を積むためには、まず実際の現場に飛び込むことが重要です。
未経験者でも可能性のある求人を探す際には、地元の中小企業やベンチャー企業の経理求人を視野に入れると良いでしょう。
これらの企業は、柔軟な採用基準を持つことが多く、実際の業務に携わるチャンスが広がります。
また、派遣社員として経理事務を経験するのも一つの手段です。
派遣ならば短期間で様々な企業での業務に携わることができ、実務経験を効率的に積むことが可能です。
さらに、税理士事務所での監査担当や内勤スタッフとして働くことも視野に入れてみてください。
これらの職種は、会計や税務の基本的な知識を実際の業務で活かす機会が多く、経理の基礎をしっかりと身につけることができます。
特に、税理士事務所での経験は、将来的に税理士資格を目指す際にも有利に働くことがあるため、キャリアアップの選択肢としても検討する価値があります。
転職市場では、実務経験があることが重要な評価ポイントとなるため、まずはどんな形でも経理の現場に関わることを目指しましょう。
これにより、次のステップであるキャリアアップの道が開けてくるでしょう。
簿記2級取ってから就活スタート…では遅すぎる
簿記2級の取得を目指すことは、経理職への転職において非常に重要です。
しかし、「資格を取ってから活動を始める」という考え方は、現代のスピーディーな転職市場では少々遅れをとるかもしれません。
実際、転職活動と簿記の勉強を同時に進めることが推奨されます。
なぜなら、実務経験や職場での実践が学びを加速するからです。
例えば、求人の中には「簿記2級取得見込み」という条件で応募可能なものも多く、実際に職場で働きながら資格取得を目指すことで、実際の業務に直結した知識を得られるメリットがあります。
また、転職活動中に得た知識や経験を資格試験に活かすこともでき、相乗効果が期待できます。
さらに、経理の仕事は実務が重視されるため、資格だけでなく、実際の業務経験やスキルが評価される傾向があります。
したがって、資格取得と転職活動を並行して行うことで、より早くキャリアを進めることが可能です。
これにより、転職市場での競争力を高め、効率的なキャリアアップを図ることができるでしょう。
まとめ
今回は、未経験者が経理の実務経験を積むにはどうしたらいいのか?について解説しました。
実務経験が重視される経理職では、応募する求人を間違えないことが大切です。
まずは本文で紹介した6種類の未経験者向け求人を狙い、効果的に転職活動を進めていってください。
【天国と地獄】経理は「入社する会社」でミスると辛い。
これから経理への転職を目指す方に、ひとつだけ知っておいていただきたいことがあります。
それは、経理という職種は「どういう会社に入社するか?」によって、働く環境がまったく違うことです。
↓例えば、この2つの求人を見てください。
(実際に募集されている経理求人です。募集地域だけ消してあります)
↑この2つはどちらも未経験OKの経理求人ですが、
年収が150万円も違います。
(上は年収250万円・下は年収400万円)
同じ未経験者なのに、入社する会社によって稼げる金額が1年間で150万円も違うんです。
(毎月のお給料で12万円ぐらいの差)
1つ目の求人に応募した人と、2つ目の求人に応募した人とでは、
1年後の貯金額に150万円も差がついてしまうってことですね。
2年後には300万円。
3年後には450万円の差です。
貯金450万円あったら国産の新車が余裕で買えますね。
中古ならベンツとかでも買えるかな。
(ご自分の好きなものに置き換えて「何が買えるか?」をイメージしてみてください)
同じ未経験者なのに、こんなふうに年収で大きな差がついてしまうなんて、なんだか不公平な気がしますよね。
なぜこうなってしまうのか?
↓実は、これにはちゃんと理由があるのです。
同じ経理未経験者なのに、年収で150万円も差がつく理由
経理の給料って、営業マンとかと違ってすべて固定給です。
成績によってボーナスが出たりとか、そういうことが基本的にありません。
良くいえば給料が安定している職種なんですが、
悪くいうと「個人プレーでのがんばり」がお給料に反映されにくい職種でもあるんですね。
これが何を意味するか?というと、
経理のお給料は、自分自身の能力にかかわらず、
「会社の業績」によってほぼ決まってしまうってことなんです。
会社の業績が良ければ、経理の給料もそれに合わせて高くなりますが、
会社の業績が悪いと、経理の給料はずっと低いままになってしまうんです。
同じ未経験者なのに、年収で150万円も差がついてしまう理由がこれです。
つまり、
会社の業績が良くて、今後もどんどん伸びていくホワイトな会社に入ることができたら、経理未経験者でも入社当初から高い年収を稼げます。
(例:上の年収400万円の経理求人)
一方で、業績の悪い斜陽産業のブラック企業に入ってしまうと、どんなに優秀な人でも、安いお給料しか稼げません。
(例:上の年収250万円の経理求人)
実際、能力的にとても優秀で、性格も真面目なのに、
業績の悪い会社に入ってしまったばっかりに「年収300万円もない…」みたいな状態で苦しんでるベテラン経理って、世の中にはたくさんいますからね。
↓まとめるとこうです。
- 業績の良いホワイトな会社に入社した経理。
(→最初から高い給料を稼げる) - 業績の悪いブラックな会社に入社した経理。
(→ベテランになっても安い給料…)
経理はどういう会社に入るか?が決定的に重要ってことですね。
もちろん、仕事ってお金だけではありませんが、同じ働くなら少しでもたくさんお金稼げる方が良いに決まってます。
同じ未経験者としてスタートラインに立っていても、
その時点ですでに大きな差がついてしまっている…って事態がありえることを、ぜひ理解しておいてください。
>>【スキルは不要】経理未経験者が業績の良いホワイト会社に入る方法
業績の悪いブラック会社は、職場の雰囲気も最悪…
あと、これも地味に重要なポイントなんですが、
経理の職場の雰囲気って会社の業績の「良い/悪い」によってガラッと変わったりします。
業績の悪い会社というのは、職場の雰囲気も最悪です。
みんな安い給料に不満を抱えながらしんどい仕事してるんでイライラしてますし、
業績悪い会社に限って、営業マンがやたらいばってたりしてて社員どうしがギスギスしてるんですよね。
先輩がろくに仕事を教えてくれず放置され、しかもミスをしたら怒られるとか、
お局(おつぼね)みたいなベテラン社員がいて、毎年新人を精神的に追い込んで退職させまくってるとか…。
↑こういう不毛で誰も幸せにならない働き方をしてる会社って、だいたい業績の悪い斜陽産業だったりするんです。
「貧すれば鈍する」なんてことわざもありますが、
お金がなくなってくると人間やることが低レベルになってくるものなんですね…。
この点、業績の良いホワイト会社は雰囲気がとても明るいです。
業績が良いと人材育成にかけるお金があるので、新人研修なども充実していることが多いですから、しっかりと業務知識を身につけた上で安心して現場に入っていくことができます。
未経験で入社する会社でどういう教育を受けたか?って、その後のキャリアに大きな影響を与えたりします。
未経験でよくない先輩の下に配属されて、悪い仕事のしかたを身につけてしまったら、その後に転職してもろくな評価をしてもらえなくなったりするんですね。
未経験の人ほど「どういう会社に入るか?」は重要であることを理解しておいてください。
業績の悪いブラック企業で働く経理はマジできつい
少しだけ想像してみてください。
↓あなたが未経験の新人として入社するなら、この2つの職場のどちらがいいでしょうか?
ブラックな職場…
- 年収250万円(月給約20万円)
- 新人研修なしでいきなり現場に配属され、右も左もわからない現場でアタフタしながら仕事を覚えていく…。
- みんなイライラしていて仕事を教えてくれない。教えてもらっていない仕事でミスをしたら激怒される。
- ベテランのお局が毎年新入社員をいびって退職に追い込み喜んでいる職場…。
- 部署どうし(特に経理部と営業部)の仲が悪く、年中不毛な争いをしていて疲弊する。
ホワイトな職場
- 年収400万円(月給約33万円)
- 給料高めなので余裕のある生活ができ、毎月10万円以上貯金できる。
- 経理としての新人研修をじっくり受けてから、安心して現場に出ることができる。
- 現場でも新人1人につき1名の教育担当者がついてくれ、一人前になるまでゼロから仕事を教えてもらえる。
- 人間関係がおだやかな職場で、尊敬できる上司や先輩に囲まれて働ける。
↑普通に考えて、選ぶなら給料高くて人間関係も良いホワイトな職場(年収400万円)ですよね。
もちろん、ホワイトな職場でも「仕事が楽ちん」なんてことはないですよ。
仕事に慣れるまではどんな職場でもしんどいことはたくさんあるものです。
ですが、同じ働くならお給料はちょっとでも高い方が良いに決まってるし、一緒に働く人たちとの人間関係もスムーズな方が絶対いいですよね。
何度もくりかえしになり恐縮ですが、経理は「どういう会社に入社するか?」によってその後の人生が大きく変わってしまうことをぜひ覚えておいてください。
未経験OKの経理求人はどこで探せば見つかるの?
ここからは、経理としてホワイト企業に入るには、具体的に何をどうしたら良いのか?について解説します。
結論から先に言ってしまうと、経理の転職は「どの転職サイトで求人探すか?」でほぼ決まることを知っておいてください。
学生時代の就活とかだと、
「とりあえずリクナビとかマイナビに登録して、
説明会のお知らせとかが来て、
参加したらその場で人事の人たちがていねいに勧誘してくれて、
その場でエントリーシートを書いて、
気づいたら面接に進んでいて…」
↑みたいな感じで、なんとなくの受け身でやっててもわりとスムーズに進んでいきますよね。
ですが、社会人の転職活動は、学生の就活とはかなり違います。
とにかく「ここいいかも!」思えるような会社を見つけるのが難しいんです。
特に経理の未経験者向け求人を見つけるのは難しい。
転職サイトで求人検索をかけても、
- 「経理の実務経験2年以上の方」
- 「年次決算業務の経験がある方」
- 「会計ソフト(弥生会計)を使った実務経験がある方」
↑など、実務経験者しか応募できない経理求人ばかり…で、
未経験者応募OKの求人はなかなか見つかりません。
(このタイミングで「やっぱり未経験者に経理は厳しいのか…」とあきらめてしまう人も多い)
なぜ、こうなってしまうのか?
これは、ほとんどのケースで使う転職サイトを間違えているのが原因です。
経理の求人を探すなら、経理専門の転職サイトを使わなくてはいけません。
↓転職サイトって、以下のようにいろんなところがあるんです。
「不動産業界専門・金融業界専門・コンサル業界専門」など業界に特化した転職サイトもありますし、
「年齢20代の人専門・35歳以上の実務経験者専門・ニートやフリーター支援専門」など年齢や属性に特化した転職サイト、
「営業職専門・エンジニア専門・法務職専門」など業種に特化した転職サイトもあります。
サイトによってターゲットにしている層がぜんぜん違うので、
あなたの属性や志望職種に合った転職サイトを選ぶ必要があるんです。
もし、自分に合っていない転職サイトを選んでしまうと、
本当は良い求人はたくさんあるのに「自分が応募できる求人は1件もないんだ…」なんて誤解をして落ち込むことにもなりかねません。
(これは非常にもったい無いです)
経理志望者におすすめの無料転職サイトはこの2つ
こういう悲しい事態を避けるためにも、
経理志望者は必ず経理専門の転職サイトを使うようにしましょう。
経理求人だけを集めて掲載している求人サイトなので、未経験者もOKなホワイト求人がたくさん見つかりますよ。
↓例えば、有名どころの経理転職サイトでいえば以下の2つがあります。
(いずれも無料サイトです)
- ヒュープロ(https://hupro-job.com/)
求人の「質」に徹底的にこだわっている経理専門転職サイト。
特に未経験者OKの経理求人が充実しています。未経験でも年収400万円(月給33万円)スタートの求人や、ていねいな新人研修を受けられる求人がたくさんあるので、ゼロから経理の実務経験を積みたい方はこちらがおすすめ。 - MSジャパン(https://www.jmsc.co.jp/)
経理専門転職サイトでは最大手のマンモス求人サイト(やや実務経験者むけ)
年収600万円の高待遇求人〜CFOクラスの経理求人まで、常時1万件以上の求人があります。たくさん経理求人を見てみたい方はこちら。
どの転職サイトを使うか?によって、見つかる求人の質はかなりちがってきます。
転職活動は一種の情報戦なので「情報を探す場所」をまちがえてしまうと致命的であることを知っておいてください。
コツは職種や業界に特化して転職サイトを使うこと。
経理の求人は、必ず経理専門の転職サイトで探すようにしましょう。
無料の年収診断など「転職支援ツール」をフル活用しよう
最近のトレンドとして、AIを活用した「転職支援ツール」が充実している転職サイトが増えています。
代表的なもので言えば年収診断ツールですね。
これまでの職歴や保有資格などから、自分の適正年収(あなたの職歴やスキルなら、本来これぐらいの年収を稼げるというデータ)を知ることができます。
実際に募集されている求人をもとにAIが分析してくれるので、かなり正確な金額を知ることができますよ。
↓MSジャパンの年収診断ツールはびっくりするほど金額が正確でした。無料なのでやってみる価値ありです。
【炎上しそうだけどあえて書きます】経理が転職にリクナビなんて使うな
転職サイトで求人探すとなると「学生時代の就活にも使ったし、なんとなくリクナビかな…」という感じでリクナビを使う人も多いでしょう。
確かに、リクナビは知名度ではNo.1の会社です。
テレビCMとかもたくさん出しているんで、安心感がありますよね。
ですが、すでに「経理という職種を目指す」と決めている人には、
私はリクナビはまずおすすめしません。
理由はシンプルで、登録されている求人の質が低いからです。
リクナビは「求人掲載数No.1」をかかげているだけあって、とにかくたくさんの数の求人があります。
しかし、その「質」をみると、専門サイトにはまったくかなわないといういうのが実際のところです。
なぜ、こうなるか?
その理由は、求人数を増やすことを重視している転職サイトの場合、企業側が求人を掲載するときの審査がゆるくなりがちだからです。
(そうしないと掲載求人数を確保できない)
求人掲載の審査がゆるいと、たとえばブラック企業がみたいなところも普通に求人を出せてしまいます。
未経験者の場合、ブラック求人を見分けるのがとても難しいのでリスクが高いのです。
転職サイトの内情をあんまり書くと炎上しそうなのでこれぐらいにしておきますが、
せっかく経理職という志望職種を見つけているのなら、経理の求人探しには経理専門の転職サイトを使いましょう。
転職サイトはいずれも無料で使えるものなので、使うなら専門サイト一択です。
(おまけ)最後の最後にお伝えしたいこと
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
私のブログにたどりついてくれたあなたに、最後にお伝えしたいことがあります。
それは「人間は、ゴールが具体的に見えていないとなかなか行動を起こせない」ということです。
世の中のほとんどの人は、
「仕事しんどいなあ」
「今の職場クソだなあ」
「さっさと辞めたいなあ」
と思いながらも、なんだかんだで現状維持を選んでしまいます。
みんな忙しいですからね。
ただ、そうやってモヤモヤした状態を続けていると、
なんとなく惰性で年齢30代後半・40代以上に突入してしまい、
「気づいたら応募できる求人がほとんどない。今の会社は大っ嫌いだけど、ここにしがみつくしかない…」
という状態になってしまうケースが非常に多いのです。
そういう人生も否定はしませんが、どうせなら楽しく働きたいし、お給料もたくさん稼げる方がいいですよね。
なかなか行動を起こせないのは、「何をどうしたら人生が変わるのか?」というゴールがぼんやりしてしまっているからです。
逆に言えば、「これをやれば人生が変わる」というゴールが明確になっていれば、ゴールにたどり着くために必要な行動をとれるようになるのです。
「今すぐは転職活動できない」という方へ
- いろいろ事情があって、今すぐは転職活動を始められない。
- 今の職場に不満はあるけど、なんだかんだで転職せずに残る可能性もある。
- とにかく生活のストレスが多くて、帰宅後や休日には何もする気が起きない…。
↑このブログ記事を読んでくださっている方の中には、現在こういう状態の人も多いでしょう。
転職活動なんて、はっきりいって無茶苦茶めんどくさいですよね。
特に、仕事しながら転職活動するのってめっちゃ大変。
仕事から疲れて家に帰ってきたら、パソコン開くのすらしんどい…と感じるのが当たり前です。
ですが、今すぐは転職活動できない人も、
経理専門転職サイトへの無料登録だけはやっておいた方が良いです。
日常のストレスや疲労が限界までたまってくると、
転職サイトに登録する気力すらなくなってしまうからです。
転職活動は、まずは転職サイトで求人検索して、世の中に出回っている仕事をいろいろ見てみることがスタート地点です。
その中からなんとなく気になった求人が見つかったら、
そのページを印刷したり、ブラウザでブックマーク保存したりしておきましょう。
これをやっておくだけでも「今の状態がどうしてもきつくなったら転職もある」という選択肢を持つことができます。
こうやってストレスと過労でどうしようもなくなる前に、転職という対抗策をとれるようにしておくことが大切。
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あなたには、思っているよりたくさんの選択肢が残されている
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自分で検索してたらまず選択肢には入れていなかっただろうけれど、
「よくみたらこれいいかも」と思えるような求人がチラホラ出てくると思います。
こういう求人も情報としてストックしておきましょう。
こうやって日常的に転職サイトをチェックするくせをつけておくと、
今の自分には思ったよりもたくさんの選択肢があることに気づくと思います。
最終的に転職するかどうかはわからなくても、
世の中から見たときの自分の価値や立ち位置を客観的に知ることにつながるので、メリットは非常に大きいですよ。
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今すぐは転職活動を始められない人も、まずは情報収集から始めてみましょう。